コラム
2022.02.01
花粉症・花粉皮膚炎
春の花粉のシーズンが間近に迫ってまいりました。スギ花粉の話題もちらほら目にするようになりました。
いろいろな種類の花粉が1年中飛散していますので、花粉症は春限定の疾患ではないのですが、スギ花粉症が全体の7割を占めると推測されており、多くの方はスギ花粉の飛散量が多い2月~5月にかけてつらいシーズンとなります。
2022年スギ花粉の予想(日本気象会『22年春の花粉飛散予測(第3報)』)
都内では2月11日から飛散開始し、3月いっぱいがピーク
飛散開始日は、1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日とされていますので、飛散開始と認められる前からわずかな量が飛び始めます。
すでにわずかな量が飛散し始めており、症状が強い方は花粉の影響を感じ始めていらっしゃるのではないでしょうか。
昨年より飛散量が多くなる見通しで、より厳重な対策が必要
例年よりはやや少ないものの、昨年より多い予想です。昨年は、マスクや外出自粛もあり、症状が軽かった方も、今年は対策しておくことがおすすめです。
治療開始は早目がおすすめ
花粉症は、1ヶ月~2ヶ月ほどの間、日常生活に影響の大きい症状が続くため、生活の質を大きく低下させてしまいます。不快な症状を緩和し、少しでも快適に過ごすために、日常のセルフケアに加え、症状に合わせた治療を行っていくことが大切です。
体内・室内に花粉を持ち込まないためのセルフケア
外出時に花粉を取り込まないことはもちろん、室内に花粉を持ち込まないようにしましょう。
日常生活でのちょっとした注意で花粉との接触を減らすことができます
- 外出時のマスク、メガネを着用し、原因の花粉を少しでも体内に入れないようにしましょう。
- 帰宅後は、玄関の外で花粉を払い落とし、家の中に入ったらすぐに手洗い、うがい、洗顔をしましょう。
- 洗濯物は室内干しがおすすめです。外に干した場合は、室内に入れる前に、花粉を払い落としましょう。
- 掃除をこまめにおこない、室内の花粉を減らしましょう。
クリニックでの治療
花粉症の治療は、対処療法が中心になります。
花粉の飛散開始日の2週間くらい前から、早めに抗ヒスタミン薬などの治療を開始すると、症状の出現を抑えられたり、軽くて済む傾向があります。
また、目のかゆみには点眼薬、鼻水には点鼻薬、皮膚のかゆみには塗り薬が有効です。
健康保険適応外ですが、花粉症ボトックスの治療も行っております。
中長期的に花粉症を治療したい場合には、舌下免疫療法も有効です。
1日1回舌の下に薬を置いて1分待ってから飲み込みます。即効性がある治療ではなく、3~5年を目安に継続し、長い時間をかけながら少しずつ体を慣らしていく治療です。スギ花粉が飛散している時期には開始できません。
当院は皮膚科にくわえ、アレルギー科の診療も行っております。
花粉症のお悩みや対策は、お気軽にご相談下さい。